格闘ゲームを見事に落とし込んだ組み合わせ無限大のシステムが堪らない対戦カードゲーム「桜降る代に決闘を」レビューと感想
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名前 | 桜降る代に決闘を | デザイナー | BakaFire |
---|---|---|---|
おすすめ度 | ★★★★★ | ルール難易度 | ★★☆☆☆ |
運要素 | ★★☆☆☆ | 知略・思考要素 | ★★★☆☆ |
プレイ時間 | 10~20分 | 年齢 | 12歳~ |
プレイ人数 | 2~2人 |
「桜降る代に決闘を」ってどういうゲーム?
「桜降る代に決闘を」の紹介
対戦カードゲーム「桜降る代に決闘を」は二人のメガミを選択し、対戦に使うデッキを選定して戦う格闘ゲームとLCG要素が楽しいゲームとなっています。
ゲーム概要
プレイヤーはゲームに使用する二人のメガミを選択します。このメガミは、プレイヤーに宿り戦うというフレーバーで、二人の持つ技カードを混ぜて11枚ずつ、計22枚の中から10枚を選定してゲームを遊ぶことになります。
ゲームに使用するのは3枚の切り札と7枚の通常技カード。切り札はいつでも使えますがゲーム中一回のみ。どのカードで戦おうか考えるのはとても悩ましいですね。
ゲームが始まったら、プレイヤーは基本的に二枚から四枚のカードを手番で使用することになります。
中央の列になっている桜は二人の間合いを示していて、その距離に対応した技カードをプレイする事ができます。
間合いの移動はカードを裏向きにプレイしたり、ターンごとに与えられる集中力を使用して前進したり後退したりする事ができます。他にも防御力として使えるオーラをまとったり、切り札に使うフレアを貯めたりしながら、お互いに間合いを読み、カードをプレイしながらどちらかのライフが0にすれば残った方が勝利となります。
ゲーム感想
お互いのメガミの得意な間合いを読みながら、少しずつお互いのライフを削っていく。格闘ゲームにある読み合いを見事カードゲームに落とし込んでいるなと思います。
手番で使用できるカード枚数は限られており、これがなんとも非常に悩ましくなっています。技として使うのか、それとも伏せて基本動作として使うのか・・・。組み合わせは無数にあり、まさに格闘ゲームのコンボを組み立てている感覚になります。
また、本作の魅力はなんといってもゲームが始まってどのメガミを選ぶか、そしてどのカードを選択するのかというところ。どのキャラクターにも得意な間合いというものが存在し、メガミの組み合わせでいけば数えられる程度ですが、その技カードも含めると選択肢は無限大です。
カード同士の相性、コンボ、カウンター的対処への布石・・・。相手のメガミを睨みつつ、自分がどのカードをデッキに入れるのか。これが非常に悩ましい!! TCG風なカードゲームであれば30枚前後を選ぶ事が多いですが、本作で選ぶのはたった10枚。この時点からもうゲームの楽しさが始まっているのです。
ゲーム中も、相手の組んだデッキにどう対処するのか。自身の手札と相談しつつ、リスクを計算し、様々なリソースを消費しながら削りあうような戦闘。これがもう、なんともいえんのです。
ドイツゲームにあるシンプルなジレンマとは違う、無数のカードを組み合わせていくTGC特有の悩ましさが新鮮です。ゲーム自体すぐに終わりますので、次の対戦にすぐに移れるのがいいですね。今度はこのメガミを使おう、このカードはちょっと良くなかったので入れ替えて再チャレンジしよう、と本当に何度も遊べちゃいます。
二セットあればその組み合わせは本当に無限大。カードゲーム好きはマストバイの作品でしょう。
一方で切り札と通常札の違いがわかりづらい、アイコンやボード上のチップ移動が混乱しがちといったプレイアビリティ上の課題もちょこちょこと感じます。それを踏まえても、素晴らしい作品です。カードのデザインはもちろん、コンポーネント全体の質もかなりのもの。
バランス調整も常にされており、公式サイトではエラッタやFAQの対応が非常に丁寧にされています。長く安心して楽しめる対戦ゲームの新定番間違いなしといった所。
TCG風カードゲームを探している、二人対戦ゲームを探している方は勿論、絵柄に惹かれた方にもオススメです。ルールもわかりやすく使うカードもたった10枚ですのでこういったゲームが苦手な方でも楽しめるかと思います。面白いですよ!
名前 | 桜降る代に決闘を | デザイナー | BakaFire |
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おすすめ度 | ★★★★★ | ルール難易度 | ★★☆☆☆ |
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