作り込まれた推理の渦に入り込める協力ゲーム「惨劇ルーパー カイ」レビューと感想
2016/08/28
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名前 | 惨劇ルーパー カイ (Tragedy Looper) |
デザイナー | BakaFire
BakaFire Party |
---|---|---|---|
おすすめ度 | ★★★☆☆ | ルール難易度 | ★★☆☆☆ |
運要素 | ★☆☆☆☆ | 知略・思考要素 | ★★★★☆ |
プレイ時間 | 120分 | 年齢 | 13歳~ |
プレイ人数 | 2~4人 | BGGスコア | 7.52/10 (1589票) |
「惨劇ルーパー カイ」ってどういうゲーム?
「惨劇ルーパー カイ」の紹介
ボードゲーム「惨劇ルーパー カイ」は惨劇が繰り返される一定期間を繰り返しながら、事件の全容を明らかにしていく協力ゲームです。
全体的な雰囲気、可視化されたデザインが凄く印象的ですね。
協力ゲームとありますが、一人が脚本家として惨劇を演出する側、残り三人が事件に挑むという対立型、四人専用ゲームになっています。その分調整されつくしたルールに唸らされます。
設定としては、プレイヤー達は日記、時計、携帯アプリなどで時間を自由に移動出来る能力を得られた分けですが、その時間の中で惨劇が繰り広げられ、そして自分と同じように時間を移動出来る人が居る事に気づく。惨劇を止められないとこの時間軸に固定されたまま繰り返す事になる。というようなストーリーになっています。非常に燃える設定ですね。
脚本に登場するキャラクター達は、それぞれが色々な能力を保有していて、特定の場所に入れなかったり誰かの不安を取り除いたりといった事ができるようになっています。さらには脚本家側からしか見えない隠し能力を保有しており、それによって同じ場所に居ると殺人を起こしたり、不安を煽ったりと言った様々な効果が発揮されます。
それらの情報を見ながら、犯人は誰か、殺人鬼は誰かなんて考えながら事件の全容を明らかにしていくわけです・・・。
とはいえ、このゲーム、遊ぶ為のハードルがすごく高い。
プレイヤー全員が一つ一つの特殊能力、隠し能力を把握しながら、一手一手で出てくる情報をしっかりとキャッチして次の手を考えていかないといけない。ループを繰り返していくながら少しずつ出てくる新しい情報から事件の全容がわかってくる感じは凄く楽しいのだけれど、それを味わうためには事前に把握しておく事柄が多すぎる。
特に、脚本家のハードルが物凄く高くて、一つ一つの処理をきちんとやっていかないといけないのが大変ですね。
ここらへん慣れてくると凄く楽しくなってくるかと思うのですが、そんな中で新しい人が入ってくるその人が置いてきぼりにされがちになってしまう。いわゆるコマンダー問題が発生する感じですね。協力ゲームにつきまとう問題を解決できているわけではありませんね。
四人固定で遊ぶ事が多い場合は文句なしにオススメなのですが、それ以外の場合はハードルがすごく高く、また時間もかなりかかるゲームであるのは間違いありません。
しっかりと腰をすえて、遊び尽くすつもりで取り組むと大変楽しいゲームになるかと思います。
なによりも同人ゲームでしか作れないゲームでありながら、洗練されたルール、深い読み合いが楽しめるゲームになっていると思います。全体として評価するオススメ度としては低めかもしれませんが、抜群に面白いゲームになっているのは間違いありません。
協力ゲーム、推理ゲーム、ループものと聞いて興味が出た方は遊んで見ることをオススメします。
名前 | 惨劇ルーパー カイ (Tragedy Looper) |
デザイナー | BakaFire
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---|---|---|---|
おすすめ度 | ★★★☆☆ | ルール難易度 | ★★☆☆☆ |
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