ガチガチのにらみ合いの中に同時プロットとキューブタワーのランダム性が楽しいボードゲーム「将軍」レビューと感想

ボードゲーム「将軍」はそれぞれのプレイヤーが将軍になり兵を動かし土地を奪い合い、建物を立て年貢を要求していき、それらの点数を競う戦略ゲームとなっています。

ルール概要

ラウンドの開始は競りから始まります。競りによってそのラウンド得られるちょっとした支援と手番順が決まります。

ラウンで行われるアクションは全部で十個ありそれぞれが戦争や建築、金の徴収といった事を行いますので、それらを行いたい土地カードを個人カードへとプロットとして計画していきます。

カードのプロットが終わったら競りから処理をしていきます。一番多くお金をかけた人から手番順と効果カードを獲得して今後のアクションはその手番順で解決していきます。

その後はそれぞれのアクションを解決する事によってマップ上のコマが動いたり、建物を立てたり、コマが増えたりとマップ上やステータスが変化します。

本作の目玉でもある戦争は、戦争を仕掛けた側と仕掛けられた側のコマを取り、キューブタワーに放り込む事によって解決します。キューブタワーの中には仕切りがあり、キューブが引っかかるようになっています。これにより出てくるキューブの数は可変します。

キューブが多い方が勝ちという非常にシンプルなものになっているのでゲーマーズゲームながら軽い遊び味で遊ぶことができるようになっています。

土地の数や建物の数によってゲーム中二回ある点数計算フェイズに点数を計算して最も得点を稼いだプレイヤーが勝利となります。

ゲーム感想

一見陣取りゲームに見えながら、その実戦闘の解決はキューブタワーという独特のコンポーネントによって解決するという特徴的なルールが目を引く戦略ゲームとなっています。

時間が長めではありますが一個一個の要素はそこまで難しいわけではなく、アイコンを見ればどうなるのかがすぐにわかるようになっていますので、そこまで混乱せず遊ぶことができます。

また、プロットで全員最初に行動を計画しますので、あとはそれを解決していくだけ。ダウンタイムもそこまでなく、殆どのアクションが同時進行で進みますからテンポよく感じられるのもいいですね。

運の要素もあるにはあるのですが、基本的にはしっかりとした戦略ゲームになっていますので、戦国時代好きにはたまらないゲームであると言えます。マップも二種類あり、初期配置もドラフトによって決めるルールがありますので、何度も繰り返して遊べるのも魅力ですね。

色々な戦略を取りつつ、周りの国の行動を睨みながらの競り。そしてそこからのアクション計画。それが本作の魅力であり楽しい部分です。

ガッツリとゲーマーズゲームでありつつ、キューブタワーによる戦争解決によってどこかカジュアルな盛り上がりも併せ持つテンポ良いゲーム展開。ちょっと重めなゲームに挑戦してみたいという方におすすめの作品かと思います。