土地を開拓し、畑を耕し、動物を育て、交易をして、発展する。究極の箱庭ボードゲーム「アルルの丘」レビューと感想
2016/06/17
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※:日本語ルールが付属していない場合があります。必ず確認してください。
名前 | アルルの丘 (Fields of Arle) |
デザイナー | ウヴェ・ローゼンベルク |
---|---|---|---|
おすすめ度 | ★★★★★ | ルール難易度 | ★★★☆☆ |
運要素 | ★☆☆☆☆ | 知略・思考要素 | ★★★☆☆ |
プレイ時間 | 60分 | 年齢 | 13歳~ |
プレイ人数 | 1~2人 | BGGスコア | 8.3/10 (2181票) |
BGG重量 | 3.9/5 | 2015年 ドイツ年間ゲーム大賞 | エキスパート部門推奨リスト入り |
「アルルの丘」ってどういうゲーム?
「アルルの丘」の紹介
ボードゲーム「アルルの丘」は、土地を開拓して畑を耕したり、建物を建てたり、皮をなめして服を作ったり、運搬車を作って交易をしたりする箱庭系ボードゲームとなります。
ジャンル的にはワーカープレイスメントとなります。それぞれのプレイヤーが4っつの労働者を持ち、それを交互にアクションマスに配置してアクションを行っていきそれが終わったらラウンドが終了となります。
とはいえ、やれる事は膨大にあります。湿地を乾燥させ、泥炭をかり出し、羊を放牧し、繁殖させ、牛を育てミルクを出し、木やレンガを作り出して建物を建築し、運搬車をつくって交易し、堤防を立てて土地を開拓して・・・・etcetc。おおよそ町作りゲームで必要な要素をほとんどカバーしていると言っていいのではないでしょうか。
様々な資源を管理して、自分の理想のアルルの丘を作っていきましょう。
そして、このゲームの最大の特徴はプレイ人数が1~2人ということ。最大二人プレイでこれだけ大きな場所を使って遊ぶ事になります。一人プレイで一時間。二人プレイで二時間!! いやあ、重量級ですね。とはいえ基本的なルールは労働者を配置して、そのアクションを行うというシンプルなルールに集約されています。それによって資源を生成して、これまたアクションの結果により建築したり食料を作ったりしていきます。
全てのアクション、建築物は開示されているのでゆっくりとこれからの計画を立てながらあくまで放牧的にゲームは進んでいきます。
これまでの彼の作品、アグリコラ、カヴェルナと比較すると、全てのアクションが最初から行えるようになっており、成果物を生成する工程はぐっと簡略化され、動物の計算方法もわかりやすくなり、リソースもシンプル、アイコンもぱっとみで理解出来るようになっております。
さらにはテラミスティカからの流れも組んでおり、ゲームボードの中央にはそれぞれのプレイヤーが所持しているスコップやかまどといった道具の所持数がステータスとして表示されています。これもまたアクションによって改良していき、アクションがどんどん強力になっていくのです。
色々な方法でアルルの丘を発展させて、それぞれの理想の丘を作っていくのです。
うーん楽しいです。
で、このゲームを数回遊んだ時に、これまでのワーカープレイスメントとの大きな違いはその選択肢の多さにあると感じたんですよね。二人プレイでも割と余裕をもってアクションが出来るのでそこまでカツカツな感じは受けません。アグリコラ・カヴェルナと比べてメシの供給にひいひい言う事もありませんし、テラミスティカのようにコストの大きな行動を身を削ってやるような事もありません。
あくまでもほどほどに余裕をもって色々な事が出来るように設計されているように見えるのです。
だから、こう、カツカツじゃないからこそなのか、アクションが多くてわりと余裕があるからか、一手一手が結構軽かったりして、読み合いの楽しさが薄かったりします。ハッキリいいっちゃえば物足りなさみたいなものを感じてしまう場合もあります。
で、なんでかなって思うと、これは一重に「なんでも出来て、何でもして良い」ゲームなんじゃないかなって感じたわけです。カジュアルなプレイヤーも、ゲーマーなプレイヤーも一緒に遊べる。そんなゲームを目指したんじゃないかなと思うわけですよ。
ほどほどの絡みは有りつつも、どこかソロゲーの雰囲気を強く残しているのはそういう事なんじゃないかなって。
カジュアルなプレイヤーは手なりで遊んでもどんどん色んな事が出来て、建物が建てる事が出来て、羊とか牛とかどんどん増えて楽しい。
それと同時にゲーマーはひたすら点数を高める効率的なプレイを目指す。そして一人で家で練習してゲーム会に顔を出して顔をつきあわせて腕試しをする。ある意味で格闘ゲームのボードゲーム版といった感じ。だから、ガチガチにやりあうと加速度的にどんどん楽しくなっていくんだろうなあ!! っていう予感をひしひしと感じます。おそらくそういうタイプのゲームなのでしょう。
そういった色々なプレイヤーに向けての今現状でのアンサーじゃないかなって思ったときに、このゲームの凄さ。最大二人プレイの意味、一人プレイの時のルール変更点が一個しかない理由、放牧さ、大量にある選択肢の意味、ゲームの広さの意味がわかってくるのかなとか。
本人に聞いたわけじゃないからなんとも言えないけれど、そう思ったわけですよ。
どこまでいってもソロゲー。そんな感じのゲームです。そしてだからこそ楽しい。そう思えます。
これまでのウヴェゲーム好きは勿論、箱庭ゲーム好き、建築系、ワーカープレイスメント、大量にコンポーネント、重量級ゲームが好きな方にはオススメです。最大二人プレイですが、そんな事が気にならなくなるくらい楽しいゲームに仕上がっています。
じわじわっと楽しさが積み上がってくる作品だと思います。面白かったです。
※:日本語ルールが付属していない場合があります。必ず確認してください。
名前 | アルルの丘 (Fields of Arle) |
デザイナー | ウヴェ・ローゼンベルク |
---|---|---|---|
おすすめ度 | ★★★★★ | ルール難易度 | ★★★☆☆ |
運要素 | ★☆☆☆☆ | 知略・思考要素 | ★★★☆☆ |
プレイ時間 | 60分 | 年齢 | 13歳~ |
プレイ人数 | 1~2人 | BGGスコア | 8.3/10 (2181票) |
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