毒を盛り、王になる。バッティングにちょっとしたブラフと正体隠匿が特徴のカードゲーム「毒の王冠」レビューと感想
2016/01/21
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名前 | 毒の王冠 | デザイナー | 日陰 |
---|---|---|---|
おすすめ度 | ★★★☆☆ | ルール難易度 | ★☆☆☆☆ |
運要素 | ★★☆☆☆ | 知略・思考要素 | ★★☆☆☆ |
プレイ時間 | 20~30分 | 年齢 | 12歳~ |
プレイ人数 | 4~5人 |
「毒の王冠」ってどういうゲーム?
「毒の王冠」の紹介
カードゲーム毒の王冠」は、次の王になるために王位継承者たちが毒を盛り合うなんともインパクトのあるコンセプトをしたバッティング主体のゲームになっています。
絵画をのパッケージはもちろん、カードデザインが非常に凝っており雰囲気を大切にしているのがわかります。
プレイヤーは手札として髑髏のカードをまず受け取ります。このカードもまたなんとも雰囲気が良いですね。自分以外のプレイヤーカラーの物を受け取り、かつ王冠の被った白い髑髏のカードを受け取ります。
これを手札として伏せて出し、一斉に開示、最も髑髏が多く出されたプレイヤーがライフを削られます。削られたプレイヤーは、誰が自分にカードを出したのかを予測し、当たっていたら報復できます。報復の内容は王位継承ポイントを奪うかライフを削るかできます。
それを繰り返していき最終的に他のプレイヤーを全て殺すか、王を殺しかつ自分が一番王位継承ポイントを一番多く持っていれば勝利。また、正体隠匿要素もあり、正体を公開する事により能力が発動します。
人狼のような正体隠匿とブラフ的要素がバッティングゲームに組み合わされたようなルールをしております。バッティングにより、プレイヤー同士の思惑が絡まれば報復の確立が上昇し、予測する流れはブラフ的。そして正体公開によりゲーム展開がどんどん変わっていく、と軽い遊び味が特徴ですね。パーティーゲームライクでちょっとブラックなテーマが好みの方には良いのではないでしょうか。
デザイン的にも非常にシンプルに分かりやすく良い感じです。けれども、こういった複数の種類のカードがある場合は裏面のデザインは変えて欲しかったなと言う所。コスト上仕方ないのかも知れませんが、その点は残念です。
このゲーム、バッティング・ブラフ・正体隠匿という大きな3つのメカニクスが組み合わされていますが、その一つ一つがもう少し綺麗にかみ合っていればなというのがプレイの感想です。ゲームが進むにつれて、誰かが有利になり、それによって投票が集まる。それは問題ないのですが、もっとバッティングの要素を強くするには、ブラフ部分で起こる報復があまりにもローリスクすぎます。また、どちらにせよライフを減るのでゲーム的に不利になるのは変わらず。
正体隠匿要素は、ギリギリになった時のためのアイテム的な要素に留まっております。それぞれのポジションにより勝利条件が変わったり、陣営的な要素があると、さらにブラフ・バッティングに推理が生じるでしょう。
このゲームはブラフの要素がありますが、毎ラウンド誰のカードかを当てずっぽうで予想していくので、ゲーム全体での推理要素が非常に薄いです。
そういうわけで、非常に軽いパーティーゲームですので、カジュアルに遊びたい、盛り上がりたい。という方にはオススメなゲームです。推理・ブラフをガッツリ楽しみたい! という方には合わないかなと思います。王位継承というドロドロの毒の盛あいを純粋に楽しむ。そういうゲームなのではないでしょうか。
名前 | 毒の王冠 | デザイナー | 日陰 |
---|---|---|---|
おすすめ度 | ★★★☆☆ | ルール難易度 | ★☆☆☆☆ |
運要素 | ★★☆☆☆ | 知略・思考要素 | ★★☆☆☆ |
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