マチュピチュの覇権を握るのは誰だ! ロンデルの片鱗が見えるほどよい重さのボードゲーム「マチュピチュの王子」レビューと感想
2016/01/21
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※:日本語ルールが付属していない場合があります。必ず確認してください。
名前 | マチュピチュの王子 (The Princes of Machu Picchu) |
デザイナー | マック・ゲルツ |
---|---|---|---|
おすすめ度 | ★★★★☆ | ルール難易度 | ★★★☆☆ |
運要素 | ★★★☆☆ | 知略・思考要素 | ★★★☆☆ |
プレイ時間 | 90~120分 | 年齢 | 12歳~ |
プレイ人数 | 2~5人 |
「マチュピチュの王子」ってどういうゲーム?
「マチュピチュの王子」の紹介
ボードゲーム「マチュピチュの王子」は、それぞれのプレイヤーがマチュピチュの王子となり覇権を競いながら町を発展させつつ、スペイン軍からの脅威にも脅かされるというなんともてんやわんやな設定のボードゲームです。
スペイン軍が来るか来ないかでゲームのエンディングがかわり、点数の計算方法も変わってくるというのがピリリと効いており、運の要素を上手ーく緩和させていると思います。ひと味違うゲーマーズゲームという感じでしょうか。スルメのような味のあるものに仕上がっています。
舞台はタイトル通りマチュピチュ。プレイヤーごとの駒がフィールドに散らばりそれぞれの行動を行っていきます。手番では街のどこかに移動します。そしてどこに行くかで様々なアクションを行っていきます。服を生産したりラマを産んだりトウモロコシを育てたり。それによって様々なリソースをゲットしていきます。ここらへん、デザイナーお馴染みとなった「ロンデル」の原型が見えますね。
こうして様々なリソースを使い、神に祈りを捧げることによって得点源となるカードをゲットしていきます。このカードの内容によって得点源が変わってくるわけですね。
フィールドには王子の影響力としてディスクを置く事が出来、そのディスクによって点数がゲットできます。カードにはそれをブーストさせる効果が書かれていたりして、今後の戦略の要になってきます。
大まかな内容はこんな感じなのですが、得点源が基本的に山引きするカードに集約されてくるので、どのカードを引いてくるのかで戦略が結構変わってきます。手広く対応出来るようにしておき、二枚くらいカードを引いてから徐々に詰めて行くというのがいいでしょうか。
そしてまた、このゲームはプレイヤーによってゲームを早く進める事が出来るというのも大きな特徴です。パスを選ぶ事により空の星を取りラウンドを一気に進める事が出来ます。これによってゲームを加速させる事もできますし、じりじりっと進めていくことも可能です。ここらへん、初めての人が混じるとゲーム展開にムラが出来て運の要素が強くなってきます。
全体的に、プレイヤーによってゲームのテンポを決める部分が多いのでゲーマーズゲームと言わざるを得ないバランスになっていると思いますが、だからこそ中々に奥が深いゲームにもなっていると思います。
どのタイミングでどの戦略に傾けるのか。いつパスを仕掛けてゲームのテンポを決めていくのかという読み合いが好きな方にはたまらないでしょう。
全体としてかなりまとまっていると思いますし、リソースの売り買いや使われるリソースのシンプルさ、ほどよい運要素などが見事に絡み合っていると感じます。
経験値がたまるタイプが好きな方、場によってプレイスタイルを変えていく臨機応変さが求められるタイプのゲームが好きな方、ひと味違う重量級ゲームが好きな方にはオススメかと思います。面白いです。オススメです。
※:日本語ルールが付属していない場合があります。必ず確認してください。
名前 | マチュピチュの王子 (The Princes of Machu Picchu) |
デザイナー | マック・ゲルツ |
---|---|---|---|
おすすめ度 | ★★★★☆ | ルール難易度 | ★★★☆☆ |
運要素 | ★★★☆☆ | 知略・思考要素 | ★★★☆☆ |
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