政治と交渉と陰謀のコミュニケーションゲーム「イントリーゲ」レビューと感想
2016/01/21
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名前 | イントリーゲ (Intrigue) |
デザイナー | ステファン・ドーラ |
---|---|---|---|
おすすめ度 | ★★★☆☆ | ルール難易度 | ★☆☆☆☆ |
運要素 | ★☆☆☆☆ | 知略・思考要素 | ★★★★★ |
プレイ時間 | 45分 | 年齢 | 12歳~ |
プレイ人数 | 3~5人 | BGGスコア | 6.37/10 (2030票) |
「イントリーゲ」ってどういうゲーム?
「イントリーゲ」の紹介
ボードゲーム「イントリーゲ」は自身の職員を各プレイヤーの施設に送り込んでお給金を貰いつつ、さらに良い収入を得るために賄賂を配ったり口約束をしたりといった交渉と政治を張り巡らせるコミュニケーションゲームです。
すっごくシンプルな交渉ゲーム。それを反映するようにコンポーメントも凄くシンプルです。自身の施設と職員タイル。そして多数のお札がコンポーネントのほぼ全てになります。
手番ではまず各プレイヤーに送り込んだ職員の給金が手元に入ってきます。次に手元に来た他プレイヤーの職員を自身の施設に雇い入れ、その後まだ職に就いていない職員を二名他のプレイヤーに送り込みます。
基本的にはこれだけなのだけれど、職員の種類がバッティングを起こしたり、もう満員の施設に入るとなると、交渉という名の賄賂の渡し会いが発生します。
さて、じゃあこの賄賂を受け取った上でプレイヤーがどうするのかというと、何をしても構いません。賄賂を受け取った上で無視してもいいし、受け取った上で次の約束をほのめかしてもいい。本当に政治のゲームです。これがゲームとしてどうなるかというと、ヘイトの稼ぎ合いに発展し、さらには喧嘩一歩手前にまで関係が悪化したりします。
大きな額を渡した上でそれを無下にされると心象はどうしても悪くなります。後々ゲームの勝敗に関わる時が来た時に協力体制を敷かないといけないタイミングが来ても助けてくれないかもしれない。ゲームの勝敗を越えて、人の心象というのは大事になってくる事があるわけですね。時に信頼は何よりも高くつくときがあるというのをしれる事になります。
巷ではお手軽ディプロマシー、友情破壊ゲームなんて称されているようですが、いやはや間違いありません。特にゲームをゲームとして割り切って遊べない人、カジュアルなプレイヤー、ボードゲーム初心者にやらせるゲームではありません。ゲーム内だけに留まらず、ゲームを越えて関係が悪化する可能性は大いにあります。
遊ぶ時は初対面の人とは絶対に遊ばないようにしましょう。お互いにゲーム上で殴り合いできると割り切り、ゲーム毎にすぱっと切り替えられると信頼し合ってから遊ぶ事を強くお勧めします。
かなり人を選ぶ上に、ゲームがゲームと成立する前提となるハードルが凄く高いゲームでもあります。少なくともやんわりカウンティング出来るくらいにはゲーム慣れしていないと、一気にゲームバランスが崩壊し、一手で勝敗が決まるような状況にもなるでしょう。
喋るのが苦手、交渉が苦手、提案が苦手といった方が居る場合は絶対に適さないと言えます。
運の要素は一切無く、ひたすら人間関係に気を回しながら賄賂をばらまくゲームとなります。政治ゲーム、交渉ゲームが好きなら一度は遊んで見ても良いと思います。強く印象に残るゲームなので、一度は遊んでみてほしいゲームでもあります。面白いゲームに違いはありません。陰謀と策略を張り巡らし、袖の下でニヤニヤ笑うといったゲスな事をたまにはしてみたいといった方にはオススメでしょう。
名前 | イントリーゲ (Intrigue) |
デザイナー | ステファン・ドーラ |
---|---|---|---|
おすすめ度 | ★★★☆☆ | ルール難易度 | ★☆☆☆☆ |
運要素 | ★☆☆☆☆ | 知略・思考要素 | ★★★★★ |
プレイ時間 | 45分 | 年齢 | 12歳~ |
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