Board game every day

ボードゲームの超個人的感想レビューサイト

twitter_share facebook_share googleplus_share hatena_share

お世話になってるサイコロ堂さんの通販ボードゲーム

得点隠匿系トリックテイキング!? 点数のわからない得点カードのためにカードを出し合う読み合いが楽しい「フラムルルイエ」レビュー

      2016/01/21

NEWS : ゲームマーケット支援ツール「ゲームマーケットチェックするやーつ」を作りました。

※:日本語ルールが付属していない場合があります。必ず確認してください。

名前フラムルルイエ デザイナーれらしう
おすすめ度★★★☆☆ ルール難易度★☆☆☆☆
運要素★☆☆☆☆ 知略・思考要素★★★★☆
プレイ時間15~20分 年齢12歳~
プレイ人数3~5人

「フラムルルイエ」ってどういうゲーム?

  • ゲームマーケット出品

「フラムルルイエ」の紹介

カードゲーム「フラムルルイエ」は勝利点になる得点カードを取り合うためにカードを使って入札するトリックテイキングゲームです。

トリックテイキングとは、通常だと「カードを出す」というのを何周も繰り返して最終的に勝ち負けを決めるところを、一周だけで終わらせ勝ち負けを繰り返すのを何度も繰り返す事を言います。一周を「トリック」と称します。

「フラムルルイエ」では、トリックで勝てると受け取れる得点カードが非公開情報となっています。スタートプレイヤーだけがこの得点カードを見る事ができ、それをふまえてカードを出していきます。全てのトリックに勝てば得点カード総取りになって自動的に勝てるじゃないかといえばそうではなく、得点カードを得るために出したカードはそのままマイナス点になってしまいます。つまり、10のカードを出してトリックを勝っても、得点カードが7点とかだと-3点になってしまう!

ここの駆け引きがまず最高に面白いですね。得点カードは三種類あって、そのどれもが裏側に得点配分のサマリーになっています。この種類の得点カードにはこれらの得点のカードがありますよ。という感じ。その情報とスタートプレイヤーの出したカードからそれは何点なのか・・・嘘をついているのか・・・という駆け引きが生まれます。

そこで自分はどのカードを出すのか。出したカードによっても今度のゲーム進行によっては出したらまずいカードもあり、ジレンマにヒリヒリとなぶられるようなゲームになっています。

トリックテイキング特有のハンドマネジメントの楽しさと、得点カードを推し量るブラフ要素、競りに近い入札要素がうまーく絡み合って独特の楽しさを作り出していると思います。

それぞれのプレイヤーはまったく同じ内容のカードセットを使うためカード運もありませんし、本当に戦略が物を言うトリックテイキングになっています。

また、じゃあ全てに負けちゃえば0点でワンチャンス勝てるのでは? というとそうでもなく、カードをプレイするとそれ自体がまず-1点になってしまいます。だから全てのトリックに負けると、それだけで手札分のマイナス点に。それを避けるためにはトリックに勝ち得点カードをゲットするしかありません。得点カードを獲得する事により、今までの負けた分の場札カードが0点としてリセットされます。

こうやって得点を獲得する。また、もしも全員の獲得点数がマイナス点だった場合、今度は勝利条件が変わり「マイナス点がもっとも大きいプレイヤーの勝利」となります。そこを目指すのもまたあり。というなんとも痺れながらも隙のないゲームに仕上がっていると思います。いや、面白いです。

全員の獲得点数が全くわからない中で推理と推測を進めつつも、自分がどの方向に舵を切るのか・・・。その読み合いが本当にヒリつきます。

ただ、ちょっと思うのがゲームにスパイスとしてある特殊アクションカードの存在です。それぞれが中々に強力に働くのですが、だからといってゲームを盛り上げる要素になっているのかというとそうでもなく。シンプルで深い読み合いができる本作では少し雑味になっている印象があります。

また、カードのデザインイラストについても、数字が少しわかりづらく、特に得点カードは裏面の柄が遠目に判断がつきにくいのが残念です。このゲームはどの種類の得点カードがどれだけ出たのか、という情報が凄く重要ですので、ここらへんのユーザビリティには気をつけて貰いたかったなあと言う所です。

また、トリックテイキングとして少し変則的なゲームになっているので、何回か繰り返さないとゲームの進め方にピンと来ない所があるかと思います。特にゲーム初心者ではどのようにカードを出していくことが勝利に繋がるのかまったくわからないという事があるでしょう。ここはこのゲームの肝でもある読み合いの性質上仕方の無いところですが、誰でも楽しめる、カジュアルなカードゲームというわけでもないのかな、といったところです。

ただ、総じてクオリティが高く、ゲーム性も楽しさもかなりのものであるゲームなのは確かです。読み合い、ゲームメイク、心理戦・ブラフ、競り。これらの要素が好きな人には堪らない作品になっているかと思います。

※:日本語ルールが付属していない場合があります。必ず確認してください。

名前フラムルルイエ デザイナーれらしう
おすすめ度★★★☆☆ ルール難易度★☆☆☆☆
運要素★☆☆☆☆ 知略・思考要素★★★★☆
プレイ時間15~20分 年齢12歳~
プレイ人数3~5人

似ているボードゲームのレビュー

「擬音フェスティバル」: ★★★★☆

デザイン:さいころK
どんなゲーム:カード、シンプルなルール、プレゼンテーション、同人、バカゲー、パーティーゲーム、ファミリーゲーム、子供でも遊べる、知育
プレイヤー:3~10人・8歳~
ゲームマーケット:2015年・出品

「ワインと毒とゴブレット」: ★★★★☆

デザイン:チム・ペイジ
どんなゲーム:カード、シンプルなルール、コミュニケーション、心理戦・ブラフ、パーティーゲーム、豪華なコンポーネント、かわいいコンポーネント
プレイヤー:2~12人・8歳~

「俺の鍋」: ★★★★☆

デザイン:88クリエイト
どんなゲーム:カード、シンプルなルール、コミュニケーション、アクション、セットコレクション、ファミリーゲーム、同人
プレイヤー:2~4人・8歳~
ゲームマーケット:2016年・秋

「桜降る代に決闘を」: ★★★★★

デザイン:BakaFire
どんなゲーム:カード、LCG、移動・運搬、心理戦・ブラフ、二人対戦、ゲーマーズゲーム
プレイヤー:2~2人・12歳~
ゲームマーケット:2016年・出品

「アイスカルト」: ★★★★☆

デザイン:ジョー・ウェセレル
どんなゲーム:ボード、シンプルなルール、移動・運搬、アブストラクト、ゲーマーズゲーム、子供でも遊べる、知育、豪華なコンポーネント、かわいいコンポーネント、メビウス頒布会
プレイヤー:2~4人・10歳~

他の2015年度ゲームマーケット出品ゲームレビュー

「モテるための12の方法」: ★★★★★

デザイン:kuro & Manifest Destiny
どんなゲーム:カード、シンプルなルール、セットコレクション、子供でも遊べる、同人
プレイヤー:3~5人・10歳~
ゲームマーケット:2015年・出品

「発明オタクの奇怪な傑作」: ★★★☆☆

デザイン:チェン・ズヒファン
どんなゲーム:カード、ダイス、シンプルなルール、パズル、同人
プレイヤー:2~4人・8歳~
ゲームマーケット:2015年・出品

「毒の王冠」: ★★★☆☆

デザイン:日陰
どんなゲーム:カード、シンプルなルール、心理戦・ブラフ、バッティング、正体隠匿、中途脱落、同人、パーティーゲーム
プレイヤー:4~5人・12歳~
ゲームマーケット:2015年・出品

「俺のケツをなめろ!」: ★★★☆☆

デザイン:恋パラ支部長
どんなゲーム:カード、ダイス、直接攻撃、数字比べ、バカゲー
プレイヤー:1~2人・12歳~
ゲームマーケット:2015年・出品

「~銃爪 宇宙~ 宇宙飛行士選抜 龍勢」: ★★★☆☆

デザイン:大下修央
どんなゲーム:カード、シンプルなルール、バッティング、協力、同人
プレイヤー:4~4人・10歳~
ゲームマーケット:2015年・出品


人気記事一覧

最新記事一覧