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ビトゥイントゥーキャッスルズ | |
おすすめ度:★★★★★ | |
ルール難易度:★★★☆☆ | |
運要素:★★★☆☆ | |
思考要素:★★★☆☆ | |
プレイ時間:45~60 | |
年齢:10歳~ | |
プレイ人数:2~7人 |
ボードゲーム「ビトゥイントゥーキャッスルズ」は、隣り合ったプレイヤー同士で相談しながら城を作っていき、狂王と呼ばれたルートヴィヒ王に気に入られるような城を作っていく、半協力な楽しさがある同時進行タイル配置ゲームとなっています。
ルール概要
プレイヤーたちは自身の両隣に担当する城を持ちます。それぞれの城を、二人のプレイヤーで作っていくことになります。例えば、右の城は右のプレイヤーと一緒に作っていくことになりますが、右プレイヤーはそのまた向こうの右プレイヤーとも城を作っています。
じゃあ、片方の城だけカッコよく点数高い城を作れば少なくとも右プレイヤーに勝てるのでは? となるとそうではなく、自身が関わった両隣の城、低い勝利点の城が自身の最終勝利点となってしまいます。
両隣の城をバランス良く、そして誰よりも良い城を作ったプレイヤーが狂王と呼ばれたルートヴィヒ王に気に入られ、最高建築士の称号を得るのです。たとえその城が地下10階だろうが、広大な庭に5個の噴水が並んでいようが、出入り口に即王室があろうとも。
このゲームでは手番という概念はありません。全員同時に手札を見て、両隣の城に配置したいと思うタイルを城につき1枚ずつ選択します。なので、1ターンに選択できるタイルは右の城のためのもの1枚と、左の城のもの1枚となります。
タイルはそれぞれ部屋を表していて、地下室なら地下へ、テラスならその上に部屋を配置してはならないなどといった制約があります。また、それぞれのタイルが勝利点獲得条件を持っていて、城に廊下があるほど点数とか、周りに額縁アイコンがあるほど得点といったことが簡単なアイコンで記されています。
どのタイルがそれぞれの城に適切かをよく考えて、タイルを選択したら、残った手札は左隣のプレイヤーへと渡します。このゲームでは、ターン毎にそれぞれが利用した手札が回転していきます。今回の手札は今回しか使用できず、次ターンは右隣のプレイヤーが見ていた手札をもらって使用することになります。
つまり、今は利用価値がなくても、隣プレイヤーからすると嬉しいタイルがあったりすると、それをあえて選択して使わせないようにする、といった選択肢もまた必要になってくるのです。
全員がタイルを選択したら、今度は配置する事になります。城ごとに2枚のタイルが割り当てられます。自死の選択したタイルと、隣プレイヤーが選択したタイルです。それぞれの城について、どこにタイルを配置するかを相談します。意図がかぶる事があれば、うまくいくこともあります。これとこれをここに配置するとめっちゃ得点できるじゃん! とか、将来このタイルがきたらこう繋がるから、今は点数低いけれどこっちにおかない? とか、自由に相談します。
この相談が本作の肝で、とても楽しい瞬間でもあります。
これを繰り返していき、手札が2回つきたら、ゲームが終了します。最終的に、自身が関わった城で低い方が自身の勝利点となり、最も勝利点の高いプレイヤーが勝利します。
ゲーム感想
タイトルを和訳すると「狂王ルートヴィヒの城の間で」って感じ? 和訳だとどうなるのでしょうね。
相談が楽しい多人数同時タイル配置ゲーム「ふたつの街の物語」と、他者をにらみつつも箱庭感が楽しい「ノイシュヴァンシュタイン城」がコラボした結果、とんでもないバカゲーが爆誕しました。
「ふたつの街の物語」: ★★★★☆
デザイン:マシュー・オマリー
& モルテン・モンラド・ペデルセン
& ベン・ロセ
どんなゲーム:タイル、シンプルなルール、タイル配置、ネットワーク、建築、同時アクション、セットコレクション、ドラフト、バッティング、ファミリーゲーム、かわいいコンポーネント
プレイヤー:1~7人・8歳~
「ノイシュヴァンシュタイン城」: ★★★☆☆
デザイン:テッド・アルスパク
どんなゲーム:タイル、パズル、建築、箱庭、ユーザー間売買
プレイヤー:1~4人・13歳~
廃れた廊下の先には宝物庫があり、そのさらに地下には研究室、廊下を通るとそこにはダンジョンが始まり、そこで隠し通路を見つけて進むと用途不明の王室が4つ連なっている、地上一階地下8回の謎建築物が真面目な顔をしたプレイヤーたちの間で作り上げられたりします。
そしてそれが勝利点高かったりしちゃって。
やることは簡単で、毎ターンタイル2枚を選択して、両隣の城に割り当てていくだけ。全員タイル選択が終わったら相談して最終位置を決めて確定。
配置制限はあまりなくて、とんでも城ができちゃったりします。
ゲーム中に獲得できるボーナスタイルやカードによっても勝利点が獲得でき、どういう組み合わせで、どういうタイルがほしいかを相談フェイズで軽く相談して次ターンへ。と思ったら手札が来なくて「あいつめー! 変なの渡したな!?」なんてことも。
デザインがかなり凝っていて、タイルの絵柄が全部違ったりします。それぞれの点数条件も色々あったりして、うまく合致できるタイルを探すか、または向こうプレイヤーがあまり育たないようにタイルを使っちゃうか・・・。その選択が楽しい!
元作品が2つとも結構戦略性が高かったのに対して、本作はパーティーゲームより。どんな城ができるのか笑いながら楽しむのもよし、良い勝利点を目指して効率をひたすら求めるのもよし。個人的にはこういうバランスが大好きです。形も自在なので、箱庭感もあってたまりませんね!
もうなんっていうか、
これが、
こうなって(テラスがひたすら続いてるから上に階層を重ねられない)、
こう!! (地下にひたすら掘り進めることで点数がひたすら入る組み合わせのため)
やあ、これを真面目顔して作っちゃうんですよ。やばいですよね(やばい)。
新定番になりそうな予感がビシバシとしますよ。
良いゲームだと思います。おすすめ。
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