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観測して自分を確定させる不思議な感覚の正体隠匿パーティーカードゲーム「シュレディンガー勇者」レビューと感想

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シュレディンガー勇者
おすすめ度:★★★★☆
ルール難易度:★☆☆☆☆
運要素:★★★☆☆
思考要素:★★★☆☆
プレイ時間:5~10
年齢:8歳~
プレイ人数:3~7人

カードゲーム「シュレディンガー勇者」は自分が何者かわからないまま魔王と勇者陣営にわかれた抗争に巻き込まれ、最終的に勝つ陣営に所属するために自分を確定させる量子系正体隠匿戦略ゲームとなっています。

ルール概要

プレイヤーには一枚ずつ自分の正体である役割カードが渡され、誰のものでもないカードとして一枚テーブルの中央にもカードを配置します。この正体カードはいずれも自分で見ることはできません。

手番でできるのは以下の3つのみ。

1.観測する。 – 自分以外の(中央のも含めた)カードを一枚自分だけが見る。

2.揺らぐ。 – 自分のカードと(中央のも含めた)他人のカードを交換する。または交換したふりをしてもよい。

3.刺す。 – 自分が魔王か勇者かをまず予測し、「我こそは(魔王|勇者)なり、お前が(勇者|魔王)だ」と自分以外の「(中央のも含めた)カードを指定します。そうしたら自分のカードを明かし、予測通りなら指定先のも明かし、見事的中したらその陣営の勝利となります。失敗したらその時点で処理を止め、ゲームは続行されます。

ゲーム感想

正体隠匿系という事で、このジャンルで有名な作品は「人狼」ですが、本作は自分がそもそもどの役なのか、どちら側の陣営なのかわからない状態でゲームがスタートします。

周りのカードを確認していくことによってヒントを得て、自分を確定していき、勝利するわけですね。もちろん適当に自分が勇者だとあたりをつけて、当てずっぽうに魔王を指摘してもいい。それによって自分のカードがオープンになっても、また伏せてゲームが続行します。

これがなんとも面白い。「俺が魔王でお前が魔王・・・・あ、勇者の仲間でした。なんでもありません」という唐突な緩急が独特の可笑しみを生み出します。

一方で、人数が多いと「揺らぐ」という選択肢によってゲームがいつまでも進行しないという収束性の悪さを感じてしまう時があるかもしれません。ひとが多い時は確定で交換のみにしちゃうのが良いかも。

4~5名くらいがベストで面白いかなと思います。手軽に遊べてさくっと終わりますので、ゲームとゲームの合間にピッタリです。会話が必要ありませんので、コミュニケーションを使っての推理といった要素が苦手な人にも安心して楽しむことができます。

フレーバー、イラストの雰囲気も中々良いですのでコンパクトで長く楽しめるゲームを探している方にはピッタリかと思います。面白いです。

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