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ブラフ合戦と交渉が痺れる数比べカードゲーム「傭兵隊長」レビュー

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傭兵隊長
おすすめ度:★★★★★
ルール難易度:★☆☆☆☆
運要素:★★☆☆☆
思考要素:★★★★☆
プレイ時間:30~45
年齢:12歳~
プレイ人数:2~6人

「傭兵隊長」は戦場を駆け抜ける傭兵たちを操り、地域を占領していく陣取り数比べゲームです。

基本的にはシンプルな数比べゲームです。カードには数字が書かれていて、その数字の合計値を比べていきます。特殊カードもあり、これがなんとも強力に働きます。カードを手元に戻せるかかし、場にある一番高い数字のカードを強制捨て札にする神父、出しているプレイヤーのカード数値を全て1にする冬などなど。これらのカードを使い戦況を見極め勝利していくわけですが、さらに面白いのがドロータイミング。

カードをドローするには、プレイヤーが最低一人手札を残す状況にならないといけません。つまり、自分一人が最初から全力投球でカードを使い切ると、あとは見てるだけになる。どのようにカードを温存し、どこで出していくのか。その見極めがとても重要なゲームです。

戦場を選ぶ段階で、他の皆の手札を見てあえて他人の有利な位置を戦場にして「俺は頑張らないけれど、皆でせいぜい潰し合ってくれよ?」なんて賭けに出るのもまた楽しい。

駆け引きを浮き彫りにするゲームルール

このゲーム、交渉をして相手の中途退場を促すことが可能なだけではなく、手札の公開もゲームルールとして可能になっています。これがなんとも面白い。相手にわざと手札の半分を見せて「まだやる? まだやる?」なんて言ってみたり、豚な手札を扇のように仰いで「今回はここで手をうちませんかね」と言ってみたり。様々な駆け引きが生まれます。

特殊カードがどれも強力なので、それらで戦況がどのようにも変わりますし、大変痺れるゲームですね。

ゲーム全体を常に見ることを要求され、手なりではどうにもならないでしょう。まさにゲーマーズゲーム。ハンドマネジメントとゲームコントロールの力量が色濃く出ます。

プレイ時間は短くサクサク進みながら、ここまで熱い知略戦を展開できるのは良いですね。面白いゲームです。

逆にそういうゲームですので、手なりのプレイヤーが混ざるとテンポが大きく崩れやすくもあります。また、合う人合わない人も出るでしょう。ここらへんは場を見極めて出していきたいですね。持ち運びも楽だし、それでいてチャチなわけではないコンポーネント。個人的にはかなりヒットしたゲームになります。良いゲームですね。

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