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サクサクしながらしっかり戦略できるカードゲーム「世界の七不思議」レビュー

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世界の七不思議
おすすめ度:★★★★☆
ルール難易度:★★★☆☆
運要素:★★☆☆☆
思考要素:★★★★☆
プレイ時間:30
年齢:10歳~
プレイ人数:2~7人

「世界の七不思議」は、プレイヤーがそれぞれの文明を担当して発展させ、勝利点を稼ぐカードゲームです。

プレイするカードは手札をドラフトで回していき、それによって文明が発展していきます。資材を生産する、技術建造物、軍事力などなど。様々な種類のカードをプレイしていきます。ドラフトなので、自分以降の場札を軽く意識しながら遊んでいく感じですね。

「ドラフト」とは、貰った手札から1枚を選びそれをプレイするわけですが、残りの余った手札は全て次の人に回すというメカニクスです。そうすることで自分の手札がぐるぐる回っていく。前の人からも手札が回ってくるのでゲーム全体のカードをコントロールできるわけですね。

プレイ感はかなり軽い割にアイコンが多いので最初のインストで手間取るかと思いますが、遊んで見るとサクサクっと遊べちゃうゲームかと思います。自分の文明がどんどん大きくなっていく感じは楽しいですし、ゲーム全体を見つつ文明を育てて行くのはかなり楽しいですね。

反面、ゲーマーズゲームの面も凄く強くて、というのも手札のカードが1枚を残してどんどん回っていくので、自分以降のプレイヤーに対して手札をコントロールする事が出来るのです。自分の軍事力が大きく、しかも今回手札に軍事力カードが回ってきたときに、それを次の人へと回さなければ次の人は軍事力を上げる事が出来ずに優位に立てる。というように。

軍事力や一部特殊カードは常に両隣に影響があって、これによって勝利点が大きく関わってきます。

基本的に文明が大きくなる事に関してストレスが無くプレイできていくので、初心者にも遊びやすく、楽しめるゲームかと思いますが、きちんと遊ぶと「ドラフトによる手札コントロール」が全員に求められるので実は結構ハードルが高いゲームなんだなと言うのがわかります。

特にこのゲーム、人数が多くなると対面のプレイヤーへの影響は出せませんし、一人でもドラフトによるコントロールを放棄してしまうと一気に点が伸びるプレイヤーが出てきたりしてゲーム云々よりも誰の隣で座るかでゲームが勝ち負けが決まるといっても良いほどの状況になったりします。

全体を常に見て、影響力を考えてカードを回したいけれども、そうすると自分の文明が伸びない。自分の文明はこれを伸ばしているけれど、このカードを回すと次の人に得をさせてしまう。そのジレンマを楽しむゲームですので、そこに「次以降の人の行動を考えず、自分の場札だけを見る」人が出てくると一気にゲームバランスが崩れるというわけですね。ここを全員が理解出来てゲームが回ると中々に焦れる熱いゲームだと思います。

ボードがちょっと大きめで、場所を結構使うゲームでもあるので、両隣はまだいいけれど対面の人がどういう行動をしているのかはよく見えなかったりします。そういう意味でもプレイアビリティは低めなのかなと言う所。

プレイ人数がかなり多く拡張いれると8人とかで遊べつつ、プレイ時間もほとんど変わらないゲームでもありますので、多人数で遊ぶ機会が多い人はあると嬉しいゲームかと思います。

遊ぶ難易度は低いけれどゲームになる難易度は結構高いという不思議なゲーム。プレイ感も悪くありませんし拡大再生産もとんとん拍子に出来るので楽しめる人は多いのかなという感じですので、文明を育てる、周りの状況・影響を考えてプレイするのが好きな人には合うのかなと思います。

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