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辛い。けどなんだか・・・。マゾい難易度が快感になるダイスゲーム「新里見八犬伝 -Eight Epics-」レビューと感想

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新里見八犬伝 -エイトエピックス-
おすすめ度:★★★☆☆
ルール難易度:★★☆☆☆
運要素:★★★★★
思考要素:★★☆☆☆
プレイ時間:30~50
年齢:38歳~
プレイ人数:1~8人

ダイスゲーム「新里見八犬伝 -Eight Epics-」は角川映画「新里見八犬伝」を題材にしつつ、既存の同人ゲームであるカナイセイジ作「エイトエピックス」から正式に許可を得て作られた二重の意味での二次創作ゲームとなっています。

基本的なルールは「エイトエピックス」と同じようで、カード、キャラクター類が「新里見八犬伝」のもに置き換わりつつ難易度の調整が計られているようです。

まず、手番では敵に指定されるダイス個数分一度に振ります。で、この時にどういった出目を出せば良いのかなどは予め指定されています。「六個振って1,2,3,4,5,6を出せ」という具合ですね。この条件を満たすためにキャラクター毎にある能力を使ったり振り直しを駆使したりしつつがんばるわけです。

・・・頑張るわけですが、これが非常に辛い。辛すぎて苦痛になるレベルで辛いわけです。なんといっても8個振って「同じ出目四つを二組作れ」なんて条件があったりするわけです。もうひたすら運に振り切って割り切ったような条件が次から次へと出されてきて、それに対して皆で頭を悩ませていくわけですね。

キャラクターの能力を使ったりするにはライフポイントを削っていく必要があるわけですが、これが尽きると勿論キャラクターは死亡します。ダイスの振り直しにもライフポイント。ひたすら削られながら敵を撃破していきます。しかし敵はまだいる、まだ倒れない。そんな感じでひたすら絶望感に苛まれながらゲームは進行していきます。

パンデミックのようなアクシデント、そんなところから!? というような驚きは一切無く、ひたすらに突きつけられる条件とダイス。それに立ち向かうプレイヤー達。これは辛い・・・。

といいつつも、土壇場でこれは!! という出目が出たり奇跡を感じられたりで一瞬の希望が見える事もあり、クリア出来たら達成感で胸が一杯になること間違いなしです。

ダイスゲームでここまでの難易度を提示できる胆力は驚きですし、「新里見八犬伝」なんっていう題材をチョイスするのもまた突き抜けていますね。対象年齢は38歳から。なるほど、なるほど・・・。

遊んでいる間は非常に辛く、なんならさっさとゲームオーバーしたいと思ったりするわけですが、振り返って見ると不思議と嫌いになれないなんともいえない魅力があるように思います。あそこはあーしてたら良かったのかなとか、この組み合わせではどうか、などなど研究したくなってきます。

一人、もしくは少人数で一手一手をあーだこーだ言いながらじっくり進めていくのも楽しいでしょうね。

カードのイラストはどれも大変綺麗で、敵もまた絶望感を煽る良いデザインをしています。総じて良くまとまっている作品だと思います。

と思ったら、この難易度、原作である「エイトエピックス」よりも易しめで設定されているようです。まじか・・・。そうなると「エイトエピックス」がどのような難易度の高さを突きつけてくれるのか気になるってものですね。

その高難易度、題材から少しオススメはし辛いゲームですが、高難易度、最適解を探すのが好き、そこらへんの協力ゲームはもう飽きた、といった腕に自信のあるゲーマーは挑戦してみると良いかなと思います。私は好きだな、これ。

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