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敵は何処だ!! 気軽な正体隠匿でサクサク遊べる対戦ボードゲーム「シャドウハンターズ」レビュー

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シャドウハンターズ
おすすめ度:★★★★★
ルール難易度:★★☆☆☆
運要素:★★★☆☆
思考要素:★★★☆☆
プレイ時間:30~60
年齢:13歳~
プレイ人数:4~8人

「シャドウハンターズ」は、「シャドウ」「ハンター」「ニュートラル」の3つの陣営に分かれて殺し合う、正体隠匿系のボードゲームです。

「シャドウ」と「ハンター」に分かれて争っているので、お互いはお互いを殲滅するのが勝利条件。一方「ニュートラル」はそれぞれ別々で勝利条件があります。それぞれがそれぞれの役割を隠しながらゲームは進んでいきます。

手番ではまずダイスを振ります。それによって自分のコマが移動し、出目に対応したアクションを行います。防御や回復系のカードが貰える白マス、他の人の正体を察する事が出来るオババカードが貰える緑マスなどなどです。アクションの処理を終えたら、同じエリアに入る任意のキャラクターを攻撃するかどうかの選択肢が与えられます。

これを繰り返してゲームは進行していきます。

オババカードを使って敵と味方を探りつつ、ある程度ヒントが出てきたら殺しあいが始まる。という水面下でのやりとりが痺れますね。面白いです。

正体隠匿系ではありますが、行動がダイスによるランダム移動と、攻撃する・しないの選択に絞られているため、コミュニケーションはあまり発生しません。オババカードによりどんどんお互いの情報がどんどん出ていくため推理の難易度もかなり低くて最終的な殴り合いの段階へと確実に昇っていくようになっています。

キャラクター毎の特殊能力も中々バラエティーに飛んでいて、正体を公開した時のゲーム展開への影響も中々盛り上がり楽しいですね。

基本的に正体隠匿系のゲームというのはコミュニケーションが中心に回るため、喋れない、推理が苦手な人というのは「そもそもゲームに参加できない」という問題があります。また、頭の良く、全体を記憶し推理するプレイヤーが場をしきりゲーム全体をコントロールしてしまうという所もあり、私はあまり好きではないのですが、このゲームでは、ゲームデザインからしてこのコミュニケーションを意図的に排除している感じでこれらの問題は発生しません。

人狼などのコミュニケーション中心の正体隠匿系のゲームは「結局最後まで誰がどの陣営かよくわからない」ままでゲームが進行し、最後の答え合わせに驚きがあるというゲームデザインで、そこが楽しいところですが、シャドウハンターズはそうではなくて、ゲームが進行していくとどんどん全員の陣営がわかってきてゲームが収束していくという所に楽しさがあります。

選択肢によりゲームを進めていくため喋れなくても何も問題無いですし、オババカードによる情報収集も本人しか見れないため全ての人の発言に信憑性がなくなります。その状態から徐々に全体が見えてくる収束感はくせになりますね。

ゲーム時間も短くて1時間以内で遊べますし、ルール自体も基本的にシンプルですので負荷も少なくサクサクっと何回も遊べちゃいます。

キャラクター、カードのバランスとしては全体的に大味で、割と経験値の差が出やすいゲームでもありますが、チーム戦ですので初心者が混じっても一度遊んでしまえばすぐにコツが掴める難易度の低さもいいですね。ニュートラルという存在が中々に効いていて、うまーくノイズとしてゲームを盛り上げる要素になっています。

ダイスによるランダム移動というのもゲーム展開をハプニング演出として上手く効いていますね。

良いゲームです。人数としては6人以上は人がいたほうがいいのかな、という所で人を集めるのはちょっと大変ですが、逆に人が多い場合はこのゲームをやろうという流れになりやすいので有ると嬉しいですね。

残念ながら日本では絶版ではありますが、英語版ではまだまだ流通しているので入手難易度としては実は低かったりします。面白いゲームですのでボードゲームプレイヤーは一度は遊んでおくべきゲームの1つかなと思います!

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