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本を片手に物語るTRPG「ローズトゥロード」レビューと感想

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ローズトゥロード
おすすめ度:★★★★☆
ルール難易度:★★★☆☆
運要素:★★★☆☆
思考要素:★★☆☆☆
プレイ時間:
年齢:歳~
プレイ人数:~人

TRPG「ローズ・トゥ・ロード」は言葉を操る魔法使いとなり、様々な言葉を組み合わせ、世界に根付いた混沌を正常化するために自らの存在を薄めていく旅に出るという詩的な世界観が特徴のゲームとなっています。

ルール概要

 プレイヤーは言葉を操る魔法使いとなります。といっても、この世界は全ての要素が魔法で構成されており、それを崩したり、または正したりすることによって相手に影響をあたえることができます。

 場所を移動した時や、何かを行った時、まずプレイヤーは言葉決めを行います。これは自由に小説を持ち寄ったり、ルールブック自体についている言葉表などを使い、ランダムに言葉を決め、それに応じたイベントを自ら描写し自らのキャラクターに強く印象づけます。

 例えば私が手に持った「ニンジャスレイヤー」をおもむろに開いて適当に二本の指で文章行を指さします。その行から言葉を拾います。「突き刺すような」「雨」がいい感じだと思ったので、この2つを組み合わせて「突き刺すような雨」にします。

 そうしたらそれに対応したイベントを自分で描写しちゃいます。これによって世界観が生み出され、他のプレイヤーの描写とも相まってストーリーが組み上がっていき、それを共有していくのが本作の楽しさの一つとなっています。

 そして、自分たちのキャラクターもまた、こういった言葉決めで決定され、ゲームの進行によってはこれが変化し、容姿や性格も変化していきます。自分たちのキャラクターがどのような旅をしていくのかを見守るのもまた、このゲームの魅力です。

ゲーム感想

 言葉でできた世界。自分たちでイベントを構成して組み上げていくストーリー、自分たちのキャラクターが変化し、勝手に動いていく感覚。

 どこか詩的で美しい世界観を、自分たちで作っていける独特の感覚が楽しいゲームとなっています。だからこそ難しく、他のプレイヤーと協力していく必要があります。

 GMという存在もいますが、同時にプレイヤーからも積極的にストーリーに絡み、動き、作り上げていく必要性があります。どういうイベントを起こしたら楽しいのか、事態が動いていくのか。目的に近づいていけるのか。

 それをうまく世界へと働きかけていく。そのプロセスが言葉決めとなります。自分の好きな本を開き、指を差し、それが物語に組み込まれる楽しさ。好きな人にはこれがもうたまらないんですよね。

 変な言葉が出来上がってしまって、それをどうにかイベントとしてやり遂げようとすることで生まれる歪さと泥臭さ。それに影響されて動きが変化する他のプレイヤーたち。そうすることで生まれていく自然発生的なストーリー。

 TRPGとして難易度は高いですが、自分たちでその場で物語を生み出していく、という事に興味があるなら是非ともチャレンジしてみてほしいなと思います。個人的には大好きな部類のゲームとなっています。面白いですよ!

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