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ダイスの出目をコントロールするのが楽しいボードゲーム「ガンジスの藩王」レビューと感想

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ガンジスの藩王
おすすめ度:★★★★★
ルール難易度:★★★☆☆
運要素:★★★☆☆
思考要素:★★★☆☆
プレイ時間:45~75
年齢:12歳~
プレイ人数:2~4人

ボードゲーム「ガンジスの藩王」は、ダイスリソースを上手く運用しながら相手とアクションの取り合いをするのが楽しいワーカープレイスメントゲームです。

ルール概要

手番では、自分のワーカーをボード上にあるアクションマスに配置し、アクションを実行します。この時、消費するリソースとして、お金やダイスが必要になることがあります。ダイスを消費する場合、該当する色を、該当する出目で持っている必要があります。

これにより、自身のプレイヤーボードにタイルを配置してマップを構築し、タイルに描かれた建物から点数を得たり、市場を増やすことで別アクションでお金を増やしたり、ガンジス川を登るアクションにより様々な恩恵を得たりしていくことができます。

アクションマスは先取りで、同じマスにワーカーを配置する事はできません。1つのアクションで複数のマスがあったりしますので、同じアクションが出来るものもあったりします。

本作の勝利条件は少し特殊で、勝利点のトラックと、お金のトラックがボード縁にあり、それぞれ両端からゲームを開始します。獲得するごとに両マーカーは近づいていき、交差したタイミングで、全員が同じターンを実行してゲームが終了します。

勝利点で加速していくのか、お金で加速していくのか、その選択もまた楽しいゲームとなっています。

ゲーム概要

ぱっと見は「マルコポーロの足跡」を思い出させますが、あちらが「ダイスワーカープレイスメント」なのに対して、こちらは基本どおりの「ワーカープレイスメント」です。特に変化球は無く、ワーカーを配置していってアクションを解決していきます。ただ、ダイスが重要な役割をするという点では同じで、ダイスの色と出目の組み合わせが大切になってきます。

それだけだと運のゲームになるわけですが、本作ではダイスの出目をコントロールする「カルマ」という要素があり、これをいかに上手く利用していくのか、というのが重要になります。

ある程度ゲームに慣れていれば、ワーカープレイスメントとダイスをリソースにアクションをしていく、というだけで概ね本作を理解できるほどに、基本的にはシンプル。しかし、戦略という面から見るとこれが以外と難しい。

これから自分が有利に動けるために必要なダイスの色はなにか、運の要素を小さくするためにいかにカルマを確保するか、そしてなにより、どれだけダイスを獲得していくのか・・・。その合間にあるアクションでダイスは消費していかないといけない・・・・。そのジレンマ。

本作は拡大再生産の要素はありますが、あくまでそれは点数獲得手段に対してのみ。一回のアクションで獲得できる点数やお金はどんどん増えていきますが、そのために必要なダイス獲得要素はゲーム開始地点から変わらず一定。自ずとリソースを獲得するフェイズと、点数を獲得するフェイズに分かれてきます。その配分をどうするのか。これまた難しい!!

また、本作の大切な要素としては「手番圧縮」があります。アクションをすることによるボーナスとして、アクション自体の効果とは別に、ダイスを獲得できたり、別アクションを実行できたりします。これを行うことにより、本来2手番必要な行動が1手番できるようになるのです。どれだけ点数と行動の効率を良くして上手くダイスを運用していくのか。その読み合いが、ワーカープレイスメント本来の読みあいに加算され、格別なゲームプレイを生み出します。

一風変わった、けれども王道でもある不思議な作品だと思います。ダイスに振り回されつつ、しかしそれをコントロールする快感はたまりません。オススメです。面白い作品ですので、ダイスとワーカープレイスメントというワードにピンと来る方にはガッチリハマる作品でしょう。

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