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虚偽と戦略のカードゲーム「オペレーションファウスト」レビューと感想

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オペレーションファウスト( Operation F.A.U.S.T. )日本語訳付き | サイコロ堂
オペレーションファウスト
おすすめ度:★★★☆☆
ルール難易度:★★☆☆☆
運要素:★★★☆☆
思考要素:★★★☆☆
プレイ時間:30
年齢:13歳~
プレイ人数:3~8人

カードゲーム「オペレーションファウスト」は第二次世界大戦中に占領下となっているフランスで様々な情報から美術作品を集め、他のプレイヤーよりも早く100万ドルの合計価値を目指す策略とブラフのゲームとなっています。

ルール概要

プレイヤーは何枚かのプロットカードによる手札と、お金の代わりとなるインテルを持っています。

手番ではこのインテルを使ってさらなるプロットカードを取得したり、勝利条件にカウントされるアートを獲得することができます。

ではこのインテルをどうすれば増やせるのかというと、それが手札となるプロットカードのプレイです。プレイの仕方は二通りあり、手札から取り出して手に持ったままそのプロットカードを主張する方法と、テーブルに置いて主張する方法があります。

どちらとも、そのカードが何か、相手に見せる必要はありません。見せないまま「これはフランスレジスタンスですから、インテルをもらいますね」と言いながら、その動作を行います。

他のプレイヤーはそれを見ながら、嘘かどうかを考え、嘘だと思うならチャレンジする事ができます。

チャレンジに勝利、つまり相手が本当に嘘をついていたらそのプレイヤーの所持インテルの半分を獲得でき、カードも捨て札にさせることができます。

これを繰り返し、インテルやプロットカードを集め、最初に百万ドル分のアート作品を集めたプレイヤーの勝利です。

ゲーム感想

既存の有名ゲームだと「クー」がありますが、そのシステムを取り込み、戦略性にバランス調整したという作品です。

インテルを様々な方法でかき集めつつ、他人の嘘を見抜き、アート作品を集める。ただ集めるだけではだめ。なぜならアート作品は奪取される可能性や、贋作もまたあるのだから。

それらをうまくやり取りしつつ、先を見据えて場を整えていく。

カードにはハンドアビリティとテーブルアビリティがあって、どちらを使うのかも悩みどころ。ハンドアビリティは使っても手札に戻ってきますし、テーブルアビリティは使い捨てながら強力。

チャレンジするとそれを捨て札にさせることもできます。あんまりうかうかしていると強力なカードのハンドアビリティでひたすらインテルを稼がれてしまうので、早めにわざとチャレンジして本当に持っていたとしても強制的に捨てさせるというのもまた戦略に入ってきます。

どのタイミングでインテルを稼ぎ始めるか。それともチャレンジしやすいようにほどほどでキープするのか。いつまでプロットカードを構成するのか。「クー」とはまた違う、ブラフよりもかなり戦略よりだなという印象です。

本作、個人的にコンポーネントやフレーバーがすごくツボなんですよね。カードには実在した人物たちの写真が使われており、美術作品も有名どころもずらり。ナチスに退廃芸術として評価された作品は奪取されやすい、なんての痺れる人は多いのではないでしょうか。

ルールブックの後半にはそれぞれの写真についての解説なんかもついていて、本作の雰囲気を補完してくれます。

コンポーネントの見た目、フレーバーにグッとくる、という方におすすめです。お互いの手を読み合うようなじっくりとしたゲームを楽しみたいという方にもまた、お勧めですよ!

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