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二種類の方法による陣取り合戦「マングロービア」レビューと感想

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マングロービア
おすすめ度:★★★☆☆
ルール難易度:★★☆☆☆
運要素:★★★★☆
思考要素:★★☆☆☆
プレイ時間:75
年齢:10歳~
プレイ人数:2~5人

ボードゲーム「マンゴルービア」は見た目にも楽しい南国な島で行う陣取りゲームです。

一言に陣取りといっても、様々な要素があってそれがなんとも楽しいです。まず様々な制約があるのが特徴的。特定の場所にコマを置くにはその土地のカードをプレイしなければならない。それと同時に数字カードもプレイする必要があります。数字カードの数字合計値はマップ上の数字と同値分ださなくてはいけない。ピッタリじゃないとダメ。さらにはマップ端に極楽鳥が飛んでるエリアがあって、極楽鳥が居る土地にしかそもそもコマは置けない。数字カード以外にもお守りでコマを置くところがある。

などなど。

さらにはカードを取得する、コマを設置するといった各アクションは、ワーカープレイスメントのようにアクション先取り性。かなり戦略性が求められるような感じですね。

最終的な得点計算としてはそれぞれのラインで一番と二番が指定点数、特定エリアの占領プレイヤー、お守りの数字などによって決まっていきます。

コマを置くのに様々な制約があり、カードを取得するにも運がかなり絡んでくる中でゲームを進めていくのは結構新鮮です。一つ一つの要素は特に真新しい物は無いですが、よくぞここまで詰め込んだなと感心します。

最終的にはこんな感じ。

さて、このゲーム、様々な制約と点数取得方法があることから、最終的に誰がどのように点を伸ばすのかが非常にわかりづらいです。ここらへん勝ち筋がいくつもあるワーカープレイスメントと同じような雰囲気を感じますね。お守り戦法で行くのか陣取り戦法で行くのか、みたいな幅があります。そもそもお守り戦法で行くと陣取りゲームなのに陣取りに絡んでこなかったりして。

中々不思議なゲームですね。

また、点数取得方法が複数あるゲームに特有の「誰か一人だけその戦法に行かせたらダメ」という特性をしっかりと持っていて、このゲームで言うと誰か一人だけお守り戦法にいくという展開になると、ひたすらお守りを引くだけで大量得点されて終わるという事に。

なので最初はお守りを全員で取りに行き、もしも誰かがリードしてしまったら後はもうひたすらコマを置きまくってゲームの終了を早めるという展開になります。

カードの運と設置制限によって陣取り自体は手が制限されますが、お守り引きは野郎と思えば枚ターンできますので、安定して点数を稼ぐことが出来ます。これを打破するにはとにかく引かせる前にゲームを終わらせるしかない。そうなるともう陣取り云々というよりもチキンレースをしている気分になってしまいます。

運要素がかなり強く、ワーカープレイスメントによるアクションの先取りも他人のアクションを気にしている余裕がほぼほぼ無い感じ。

結果として最初のダッシュで負けるとあとは手なりで出来る事をやっていくだけになりがちな感じです。

最終的な点数差はあまりなかったりするのですが、戦略を組み立てて勝ち筋を進んでいくといったゲーム感とはかなり遠く、結果的にはこうなった。という感じが強いですね。

見た目華やかな分そこが残念ではあると思います。

陣取りながら様々な要素を取り込み、色々な楽しみ方が出来る意欲的なゲームだとは思います。一風変わった陣取りゲーム、カジュアルに雰囲気を楽しめるゲームを探している方にはオススメかと思います。が、ゲームをかなりキッチリとやり込もうとするゲーマーさんは素直に他の作品がいいかな・・・と思います。

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