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ループ株式会社(Loop,inc) 和訳説明書・カードシール付き | サイコロ堂
ループ株式会社 | |
おすすめ度:★★★☆☆ | |
ルール難易度:★★☆☆☆ | |
運要素:★★☆☆☆ | |
思考要素:★★★☆☆ | |
プレイ時間:20~40 | |
年齢:13歳~ | |
プレイ人数:2~4人 |
猫を追いかけて夏の扉を開けたいと思ったことはありませんか? 誰もいないボイスチャットチャンネルに入って「生きてる人、いますか?」と問いかけたことは? 無意味にスマートフォンの壁紙をニキシー管時計にしてみたり、夜の教会に出かけてみたりしたことは?
わかるー、という、そんな貴方に、本作「ループ株式会社」はオススメです。
逆に、上記ネタがわからない、という方やSFにあまり明るくないという方は、本作をそもそも「理解」することができないかもしれません。そういうわけで、おすすめ度が★3つというわけですね。ちなみに私は本作が大好きです。
ルール概要
あなた達はループ株式会社という時間旅行会社の社員です。仕事は多く、とても一日でできる仕事量ではありません。というわけで、貴方は思いつきます「おん、タイムマシンで一日繰り返せばいんじゃね!?」と。一日を3回繰り返し、もっともお客さんを旅行につれていき勝利点を獲得したプレイヤーが勝利します。
ターンでは場に出ているアクションカードを1枚選択してプレイするか、手札の一番奥のカード1枚をプレイして行動するのが基本になります。ゲームの最初は手札はありませんので、場のカードを1枚選択します。カードで行う行動はテキストで記述されており、基本的には自分のタイムマシンに旅行に行くのに必要な装備を取り付けていきます。
手札のカードを使い切り、場のアクションカードを3枚プレイしたら、ラウンドが終了します。つまり、最初のラウンドは手札がないので、3ターンで1ラウンド目が終わります。
ラウンドは「1日」を表しており、つまりラウンドが終了すると、プレイヤーたちはタイムマシンで過去にもどり、もう一度同じ今日を繰り返します。ラウンド2、ゲーム内ではデイ2へと移行します。自分がプレイした3枚のカードを手札として持ち越します。
さて、デイ2は二回目の今日です。つまり過去の私が同時に存在します。過去の私は、さっきやった自分の行動を繰り返そうとします。つまり、デイ1でタイヤをタイムマシンに取り付けていたら、またその自分はタイヤを取り付けようとします。これは「手札の一番奥のカードをプレイ」というアクションで表現されます。
タイヤやネットといった装備の在庫も、過去に戻っているので初期状態に戻っています。違うのは、デイ1からやってきた自分と装備満載のタイムマシン。デイ2もまた手札を全てと、場からカードを3枚プレイすると終了します。つまり、持ってきた手札3枚と、今回新しくプレイすることになる3枚で、6ターンを行います。そしてデイ3へ。
デイ3へと行くと、最初の私と、次の私と、最後の私がいます。タイムマシンも3台!!!
それぞれのプレイヤーが、アクションを行い、自分自身に制限されながら、上手く点数を稼ぐことがコツとなります。
ゲーム感想
と、説明した所で、ほとんどの方は「???????????」となっていることでしょう。本作はSF、タイムループ物を大真面目にゲームメカニクス、ルールに取り込んだ意欲作であり、まさに、早すぎたボードゲームとでも言えるような作品です。
1日を3回繰り返すことにより増えていく自分とタイムマシン。それによって混乱していくゲームプレイ。それがゲームに参加するプレイヤー全員に起こるのですからいやはやすさまじい。
ゲームルールとしては非常にシンプルで、明快です。毎回3枚の新しいアクションが手札に加わり、総ラウンド数が増えていくと言うだけ。しかしそれを支える概念が難解。実際、本作をしっかりと遊ぶことが出来る人はどれだけいるのだろうか、というレベル。
けど、私は本作がめちゃくちゃ好きなんですよね。初日の私がタイヤを取り付けて、過去に戻ったらまた私がタイヤを取り付けようとしている。そこに私が割り込んでカメラを取り付けて、また違う私がやってきて今度は取り付けたばかりのタイヤを取り外す。なんて考えてるとめちゃくちゃ面白いわけです。
本作はルールの面から見ても非常に興味深く、難解な概念をゲームルールとしてシンプルに、無駄なく表現できているところにまたぐっときます。
自分自身とのトリックテイキングというか、ワーカープレイスメントのようでもあり、シンプルでありつつも、複雑。
SF好き、変なゲーム好き、今までにないゲームが知りたい、といった方は本作はオススメでしょう。めちゃ良いゲームなんで、多くの人に遊んで貰いたいですが、それもまた難しいお話でしょうね。一度は挑戦してみることをオススメしますよ!!
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