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奇抜な世界観と緻密な計画性が必要なボードゲーム「イマジナリウム」レビューと感想

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イマジナリウム
おすすめ度:★★★★☆
ルール難易度:★★★☆☆
運要素:★★★☆☆
思考要素:★★★★☆
プレイ時間:0
年齢:0歳~
プレイ人数:2~5人

ボードゲーム「イマジナリウム」は、奇抜な世界観が目を引きますが、その実、きっちりと組み上げられたルールとゲームプレイ、そして余裕のない中で緻密な計画性を強いられるゲームです。

ルール概要

プレイヤーたちはそれぞれ、ガラクタを集めて修理し、そこからリソースを産出したり、取引を繰り返して点数を獲得していきます。

点数自体を生み出す機械もあれば、目標を達成することによる得ることも、機械を分解することでも得ることができます。

ラウンドは3つのフェイズに分かれており、手番順決定、アクション、ラウンド終了フェイズとなっています。

手番順決定では、手番順を決定しつつ、このラウンドで獲得するスクラップや得る黒炭量を決定します。先手を取るには高いスクラップを購入する必要があり、逆にリソースである黒炭を得ようとすると最後手番に近くなります。

アクションでは、自分のボードにある時計を回し、今回行うアクション2つを決定します。ここがミソになっており、機械の組み上げとアシスタントの雇用をしたい、となっても時計の針はその2つを指定することはできず、いずれかを優先し、数ラウンドに渡る中期的な計画性が必要になります。ここで機械からリソースが産出されたり、ゲームボードからスクラップを購入したり、アクションを実行したりと本作のコアな部分を処理します。

ラウンド終了ではゲーム終了条件を達成したプレイヤーがいるか確認し、ボードを整理します。

これを繰り返し、いずれかのプレイヤーが20点を獲得していたらゲームが終了。最後に所持しているリソースの種類によって追加点をもらい、最も多く勝利点を持っているプレイヤーが勝利します。

ゲーム感想

まずは奇抜な箱絵、そして隅々まで行きわたったアートワークによる世界観に目が惹かれると思います。よくわからない機械、動物の首だけがある変換器、スチームパンク的世界観・・・。悪夢の中のようでも、空想世界のようでもあります。

しかし、本作を遊んでみると1つ1つの要素が上手く絡み合った、拡大再生産を回すためのエンジン構築と、中長期的なアクション計画を緻密に組み上げる楽しさを内包したオリジナリティ溢れるゲームであると気づきます。

まず、プレイヤーはラウンドごとに黒炭でスクラップを買う。これは直さないと動かず、治すにはリソースが必要。ゲーム開始地点で少しは可動している機械があるので、これで生み出されるリソースをやりくり、他リソースに交換する取引などをして、機械を修理します。そうすると生み出されるリソースが増える。

機械同士は合成することで産出量が増します。また、変換器を合成することで本来とは違うものを生み出すようになったりします。

・・・と書くと、際限なくリソースが増えていきバブリーなゲームのように思えますが、実はこれが違う。持てる機械の量には上限があって、4つまで。ゲーム開始地点では2つ持っていますので開いてる枠は2つ。1つ作ればもう枠は1つしかない。

そしてなにより、機械を修理するのと合成するのはアクションボードの時計の針からして、無理。ラウンドをまたぐ必要があります。

効率よくアクションは組み立てたいが、そうするためには場はどんどん動くし、ままならない。余裕のなさの中でどうにかこうにか自分の場を良くしていく必要があります。そうしていきつつ、お助け要素の「アシスタント」が出てきます。これはゲームルールを変更してくれる存在なのですが、これまた程よい位置に購入アクションがある。

今は機械を作りたいんだ!! けどアシスタントも雇いたい!! という時に、両方できない。ままならない。けどやりたい。

そういう板挟みに挟まれながらも、どうにかこうにか点数を獲得していく。そんなゲームです。

ゲーマーズゲームに分類され、要素としてはワーカープレイスメントを手番順要素へと落とし込み、目標達成、リソース産出ラインの構築、アクション組み合わせの計画をうまーく詰め込んだという感じです。

こういうゲームが好きな人は多いかと思います。私はかなり好き。オーマイグッズ、センチュリー:スパイスロードあたりのプレイ感が大好きなら、楽しめるかなと思います。キツさと余裕の無さは3倍マシ、といったところですが。重量級ゲーム好き、というよりも中長期に渡るアクション計画が好き、という方には本作はガッチリハマれると思います。面白いですよ!

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