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コクーン・ワールド ザ・ボードゲーム | |
おすすめ度:★☆☆☆☆ | |
ルール難易度:★★☆☆☆ | |
運要素:★★★★★ | |
思考要素:★☆☆☆☆ | |
プレイ時間:30~60 | |
年齢:8歳~ | |
プレイ人数:2~5人 |
「コクーン・ワールド ザ・ボードゲーム」は、原作小説を元にしてデザインされたすごろくに色々な要素をつめこんだゲームです。
すごろくなのですけれど、経験値要素が入り、賭けやギャンブル要素などが組み込まれており全体的に挑戦的というか、実験色が凄く強いタイトルになっています。プレイ前にシナリオを選び、それによって勝利条件が変化したりするのですが、基本的にはシンプルなすごろく。
ただ、そこはTRPG系の作品やキャラクターグッズを多数だしているグループSNEという所でしょうか、普通にくるくる回って終わりではないというのが面白いですね。
ダイスを転がし、その出目によって経験値が加算されたり、コマが裏表逆になります。経験値トラックなるものがあって、最終的にそれが高い人が勝利なのだけれど、裏側になるとこれが逆に進む。つまり「0」からいきなり「10」で経験値がカンストされた状態に。
また、マス目も最初ブランクの状態で、ゲーム回し時点である程度タイルを置いた状態で始めるのですが、手番が終わる度にコマの場所へとタイルを置いていく。タイルには様々な効果があって、それによって色々なイベントが起きるようになっています。
また、要所要所では賭けが出来たり簡単なギャンブルが出来たりと様々な要素が組み込まれています。
じゃあそれがゲームの楽しさに繋がっているのか? というとうーんどうだろうというのが正直なところですね。
まずコンポーネント。ダイスタワーなどを組み立てる所から始めるのはまだいいのですが、組み立てにシールを使って貼るというのはどうなんでしょうか。ボードゲーマーとしてはこれはちょっとやりたくない。組み方を間違えたりとかそういう事を考えるとちょっと。また、雰囲気に拘るなら裏表である程度きちんと色は塗って欲しかったなと言う所。所々青い面が見えるのはうーん。
駒にシールを張るのも良いのですが、タイル自体にもシールを貼るというのは凄く大変。大量にある白いプラスチックにまずシールを貼る作業から始めるのは・・・ちょっと・・・。まあ仕方ない所なのでしょうか。ダイスタワーが厚紙なのだから、このタイルも厚紙で良かったのでは。こちらの方がコスト安くあがるのでしょうか。
さらに、ダイスがプレイヤー分色分けで用意されているのですが、これルールを読んでもプレイヤー分ダイスを用意する意図がわからない。一セットで十分かなと思います。
ゲームが開始されても、コクーンワールド感が全くないというか、タダのスゴロクをしている感じが強いですね。タイルを設置していきすごろくが出来上がっていくというのは面白いですが、それによってゲーム自体にどんな変化が起きるのかというと何も置きません。タイルを置いたところでそこに次止まるかどうかは運ですし、それが他人にどう影響を与えるのかと言う所は戦略的に考えようもありません。
また、裏返ると経験値トラックを逆走するというのも、結局の所ダイスやタイルの組み合わせにすぎませんので自分でコントロールする事ができません。
ダイスタワーを真ん中に設置するというのもプレイアビリティ状どうなのでしょうか。これによりダイスタワーの向こう側が凄く視認性が悪いです。
純粋なすごろくならゴールすれば上がり、と言う所で純粋にダイス運を楽しむと言う事も出来るわけですが、このゲームの場合経験値によって決まるので、裏返っていきなり10になるとその時点で大きな差が出来てモチベーションががくんと下がったりします。
なんというかこういうゲームには久々に触れた気がします。凄くおおらかというか懐かしいというか。これはこれでありなのかなと思ってしまう程に。
ボードゲーマー的に言うと全体的にルールがメカニクスとして成立していないというか、プレイ自体の快感に繋がっていない。ルールの一つ一つがかみ合わずバラバラという印象が強いですね。
ゲームは八歳から遊べるとなっていますが、正直ルールに枝葉が多く、またルールのテキスト自体もどう解釈したら良いのか分からない文言があったりして八歳には難しいと思います。要素が割と多めでシンプルとは言えませんでした。
ファンアイテムとして、最近始動したコクーンワールドのゲームがどういうものか気になる方は手を出してみるといいかと思います。純粋にゲームとしては正直おすすめはできないかなという所ですね。
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