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世界の七不思議:デュエル | |
おすすめ度:★★★★☆ | |
ルール難易度:★★☆☆☆ | |
運要素:★★☆☆☆ | |
思考要素:★★★☆☆ | |
プレイ時間:30 | |
年齢:10歳~ | |
プレイ人数:2~2人 |
カードゲーム「世界の七不思議:デュエル」は、多人数対戦でガチガチなゲーマーズゲームで有名な「世界の七不思議」を二人対戦に落とし込んだゲームとなっています。
ゲーム自体は元である「世界の七不思議」を割と大胆にアレンジしてきていて、そもそもドラフト形式ではないし、本作では手札を使用しません。七不思議もどれか一つを担当するのではなく、二人で四つずつ担当します。
始めるとまず八つの不思議を担当します。場に四枚だしスタートプレイヤーが一枚、後手番が二枚、スタートプレイヤーが残った一枚を選択。それをもう一回。これでお互いが四つずつの不思議を取得。不思議は写真にある通りスフィンクスとか有名建築物の事を指します。この時点でこれらの不思議は建造されておらず、何の効果も発揮されていません。
不思議を二人で計8枚配ったらゲーム開始。
このゲームでは元と同じように三ラウンド行います。そのラウンドに応じたカードの山札を写真のように並べます。カードが全てちょっとずつ重なるように配置し、一部は最初から表になっています。並べ方はラウンドによって違い、ルールブックに図解で乗っているので迷うことなく並べることができます。
手番プレイヤーは見えている一番最下段、上に重ねられているカードがないものを手に取りプレイすることが出来ます。
プレイする時の選択肢は三つあり、捨て札としてお金を得る・カード毎に設定されたコストを支払い自分の場札としてプレイする・コストを支払い不思議を建造する。基本的には七不思議と一緒ですね。細部がちょっと違っていたりします。
コストとして使うのはお金とか資材とか。資材もカードで表され、土や石などのものがあり、それらも場札としてプレイされている必要があります。けれどもどうしてもコストが足りないとき、銀行にお金を支払う事でそのカードを立てる事が出来ます。
あとは様々な勝利点が得られるカードがあり、それらを合計した勝利点で競い勝敗を決めます。
というわけで、大きな変更点はそのラウンド毎でのカードの取り合いというところに集約されているのかなと思います。どういったカードがどこに登場するのかはある程度見えている状態でゲームを行いますし、カードも必ず取られていきますのでそこを睨みつつゲームを進めていく必要があります。
基本的には割とオーソドックスな拡大再生産ゲームに落ち着いているかなという感じ。ただ、お互いの状況がアイコンでわかりやすくなっていて、戦略をどうとるのか、という部分でかなり熱い読み合いが展開されます。原作でわかりづらかった科学、戦争がすっきりとルールが組み直されており計算しやすくなりましたし、勝利点の取り合いだけではなく圧倒的差によりゲーム途中でも勝敗がつく条件が設定されたりで気が抜けない展開が続きます。
ルール難易度で言うと、原作である「世界の七不思議」よりもこちらの方が簡単になっているのかなと思います。そもそもが雰囲気を残しつつ別ゲームという感じもしますが。
相手の場札を読み、ディスプレイされているラウンドカードを読み、どのカードを取っていくのか。時には取りたいカードを諦めてそれを取らなければならない。そういったタイミングもあったりしてジレンマが楽しいです。ラウンド毎のスタートプレイヤーも戦争的に不利な方が選びますので戦力調整も重要になってきます。
また、不思議を建造することにより様々な能力を発揮、追加手番などによるコンボもサクサクと小気味良く、テンポは最後まで失われません。サクサクと遊べながら一手一手の重要性どういう方向性でゲームを進めるのかという戦略性は健在。何度も遊び経験値を貯めたいと思える作品に仕上がっていると思います。
逆に、何も考えず場当たり的にカードをプレイしているといつの間にかゲームが終わっていた、という事になってどういうゲームなのかよくわからなかった。という感想の人も出てくるのかなと感じます。遊ぶ人を選ぶ作品には違いないでしょう。
世界の七不思議好きは文句なく楽しめると思います。それと同時に、原作のドラフトによる絡み、戦力差から起こるバランスの崩れなどが気になっていた方にもオススメできる作品だと感じました。
町作り、拡大再生産、戦略的なゲーム、二人対戦。そいった要素が好きな方にはオススメです。読み合いと中長期的な戦略が必要になるゲームであるため、軽く頭を使わず遊びたいといった方には合わないかも知れません。
軽さと戦略を合わせ持った独特なゲームだと思いました。楽しかったです。
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