サイコロ堂忘年会、皆の思うベストボードゲームは? 2015年サイコロ堂年間ボードゲーム大賞は「宝石の煌き(スプレンダー)」
2018/02/25
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沖縄で営業する非電源ゲームショップ&プレイスペース「サイコロ堂」にて2015年を締めくくる忘年会があり、様々な人が訪れ当初予約していた数を大きく上回る40人近くが参加しました。とても大きな会となり各種ビール、サングリア、チョコレートリキュールといったお酒が振る舞われ大盛り上がり。話の流れはやはりゲームへと向き、その場の勢いで皆でベストボードゲームを決める事に。
カジュアルなプレイヤーも多くあつまるサイコロ堂では、どのゲームが近年発売されたかも把握していない人が多いため、「今年初めて遊んだなかで一番楽しかったゲーム」で投票を行いました。結果は下記表となりました。
順位 | 名前 | 票数 |
---|---|---|
一位 | 宝石の煌き(スプレンダー) | 7 |
二位 | ナショナルエコノミー | 3 |
二位 | 私の世界の見方 | 3 |
三位 | カヴェルナ | 2 |
三位 | カルカソンヌ | 2 |
三位 | テラミスティカ | 2 |
三位 | ブロックス | 2 |
三位 | 人狼 | 2 |
その他にも「ナインタイル、ビッターズ、パッチワーク、ベガス、マルコポーロの足あと、古代Ⅱ、イントリーゲ、世界の七不思議duel、オシリス、クルード、オルレアン、カルカソンヌsw、クトゥルフレルムズ」等の投票がありました。
新旧、ファミリー・パーティー・エキスパートゲームが入り乱れる結果となり大変興味深いですね。そんな中でもやはり一位の「宝石の煌き(スプレンダー)」の強さが目立ちます。私が見ているなかでも宝石の煌き(スプレンダー)は多い回数遊ばれていて、簡単なルールながら奥が深くプレイ時間も短めというところが受けているのかなと思いました。
2014年ドイツ年間ボードゲーム、ゲーム部門ノミネート「宝石の煌き(Splendor)」レビューと感想|Board game every day
こうしてみると、「サイコロ堂」というプレイスペースの特徴がよく表されているのかなと感じますね。インストが短く、それでいて何度も遊べるリプレイ性の高さが重要な要素のように思えます。カタンやチケットトゥライドなどボードゲームの定番がランクインしていないのは、やはりルール説明の長さという部分が影響しているのかなとも。定番カードゲーム系も出ていないのも面白いですね。
サイコロ堂では初見のお客さんや、普段あまりゲームをしない人がひょっこり入る事があり、そういった人もすぐに卓につけて遊べます。そういった時にカタンはやぱり敷居が高かったりするのですよね。それを踏まえてこの表を見ると、スプレンダー、カルカソンヌ、ブロックスというのは初めてさんが来た時にとりあえず回るゲームであるなと納得できます。
また、人狼イベントも定期開催されているだけあって、人狼の人気も見過ごせません。きちんと新規プレイヤーを獲得できている勢いがありますね。
そういった流れがある一方で、カヴェルナ、テラミスティカといったガッツリとした重量級ゲームが表を獲得しているというあたり、コアなボードゲーマーがサイコロ堂で遊んでいるという事が見て取れます。特にテラミスティカは本年度のゲームではないので、布教活動が定期的に行われていて新規プレイヤーを獲得できている状況を確認する事が出来ます。実際、テラミスティカは週一以上の頻度でサイコロ堂にてプレイされています。
2013年ドイツ年間ボードゲーム、エキスパート部門推奨リスト入り「テラミスティカ」レビューと感想|Board game every day
パーティーゲームにて唯一ランクインの「私の世界の見方」の存在も見過ごせません。パーティーゲームは盛り上がる一方、難易度がたかいものがあったりするわけですが、大喜利をカードで行うという手軽さ、ウケなくても誰がどの回答を出したのかわからないで流れるという気軽さが二位という位置の理由でしょう。実際、この日も私が確認しただけで三回程度プレイされておりました。ただ最近発売されたゲームだから、ではない地力を感じます。
2005年ドイツ年間ボードゲーム、ゲーム部門推奨リスト入り「私の世界の見方」レビューと感想|Board game every day
新顔といえばもう一作、「ナショナルエコノミー」でしょう。サイコロ堂では常にプレイされるほどの人気作となっており、プレイ頻度で言えば現在一番と言っては良いのではないでしょうか。ゲーマーはもちろん、カジュアルなプレイヤーにも好評であり、インストの手軽さ、プレイ時間の短さは勿論、経済が回るというマネジメントの楽しさが一番の理由なのではないでしょうか。私が購入したものをサイコロ堂の棚に置いて自由にプレイできるようにしていますが、そのカードの縁は早くも白くなっています。私自身10回近く遊んでいますが、プレイ感の楽しさ、メカニクスの新鮮さを今でも感じます。日本人デザイナーの力を確かに感じる事が出来る一作です。今後の作品も注目したくなります。
2015年ゲームマーケット出品ボードゲーム「ナショナルエコノミー」レビューと感想|Board game every day
ちなみに私は「私の世界の見方」に一票を入れました。プレイ人数の多さ、ダウンタイムの短さ、気楽さ、手軽さ、プレイ時間の調整のしやすさ。あらゆる面から見て欠点のない、安定した楽しさを提供してくれる今後のパーティーゲームの新定番といって過言では無いでしょう。ちょっとした空き時間にさくっと遊ぶのにも、多すぎる人数を収容するときのとりあえずで選ぶのにも本作はピッタリです。
ベストボードゲームが決まった影響もあるでしょう、ナショナルエコノミー、宝石の煌き、私の世界の見方を中心にこの日も様々な卓で遊び回され盛り上がっていました。私も久々に宝石の煌きをプレイ。やはり良いゲームです。チップの重厚感、分かりやすくも深い拡大再生産。そしてちょっとのカード運・・・。
来年はどういったゲームが出てくるのか。そしてサイコロ堂ではどういったゲームが遊ばれていくのか。これからが楽しくなりますね。今回名前があがったゲームは来年も入るのかも気になります。それでは良いお年を!!